ひざの痛みの原因と治療法|放置せず早めの対処で快適な生活へ

ひざの痛みは、年齢や生活スタイルに関係なく多くの方が経験する身近な症状です。階段の上り下りや立ち上がるときに痛みが出たり、スポーツ中に違和感を覚えたりと、日常生活のあらゆる場面に影響を及ぼします。特に「ひざ 痛 原因 治療」と検索される方が多いことからも、症状に悩み、正しい知識を求める方が多いことがわかります。この記事では、ひざの痛みが出る場所ごとの特徴、原因、治療法、そして今日からできるセルフケアまでを専門家の視点で解説していきます。放置せずに早めの対応をすることで、将来的な悪化を防ぎ、快適な生活を取り戻しましょう。

ひざの痛みが出る場所と特徴

ひざの前側に出る痛み

 ひざのお皿(膝蓋骨)の周囲に痛みが出る場合、代表的なのが膝蓋骨周囲炎や成長期に多いオスグッド病です。膝蓋骨周囲炎は、太ももの前側の大腿四頭筋が硬くなり、膝蓋骨を強く引っ張ることで炎症が起こります。階段の昇り降りやしゃがみ込み、ジャンプの着地動作などで痛みが増すのが特徴です。一方、オスグッド病は成長期の子どもに多く、膝蓋骨の下にある脛骨粗面に強い牽引力が加わり炎症や隆起を生じます。スポーツや部活動での過度な練習、柔軟性不足、筋力のアンバランスが原因となることが多く、適切なストレッチや休養、専門的なケアが改善の鍵となります。


ひざの内側に出る痛み

 ひざの内側に出る痛みの代表的な原因が、変形性膝関節症です。加齢や長年の負担によって関節軟骨がすり減り、特に内側でクッション機能が低下すると骨同士が擦れ合い、炎症や腫れ、強い痛みを引き起こします。初期には立ち上がりや階段の下りで違和感やこわばりを感じますが、進行すると歩行時にも鋭い痛みが出て、関節の変形やO脚の進行が目立つようになります。

 また、内側側副靭帯の損傷も内側痛の原因になります。転倒やスポーツ時のひねり動作で発症し、急性期には強い痛みと腫れ、膝のぐらつきを伴います。軽度なら保存療法で改善しますが、放置すると関節の安定性が低下し、変形性膝関節症のリスクを高めます。 

ひざの外側に出る痛み

 ひざの外側の痛みは、ランナー膝(腸脛靭帯炎)に代表されます。太ももの外側を走る腸脛靭帯が繰り返し摩擦を受けることで炎症を起こし、特にランニングや長時間の歩行時に膝の外側に鋭い痛みが出ます。スポーツ選手やランニング愛好者に多く、フォームの崩れや柔軟性不足、下肢のアライメント異常が関与します。初期は運動後の違和感程度ですが、進行すると日常生活でも痛みが続きます。

ひざの裏側に出る痛み

 ひざの裏側の痛みは、ベーカー嚢腫やひざ裏の筋肉の緊張が原因として多くみられます。ベーカー嚢腫はひざの関節内に余分な関節液が溜まり、袋状に膨らむ状態で、膝の裏に腫れや圧迫感を感じ、正座や屈伸動作で突っ張り感が強くなります。また、太ももやふくらはぎの筋肉が硬くなることで裏側に痛みを感じることもあります。長時間の立位や運動後に悪化しやすく、血流の滞りも影響します。軽度ならストレッチやマッサージで改善しますが、腫れが強い場合は関節の炎症や他疾患が隠れていることもあり、早めの専門的な診察が必要です。

ひざの痛みの主な原因

加齢や軟骨のすり減り

 代表的なのが変形性膝関節症です。加齢とともに関節軟骨がすり減り、クッション機能が低下することで骨同士が擦れ合い、痛みや腫れを引き起こします。初期では軽い違和感程度ですが、進行すると歩行が困難になり、人工関節手術が必要になるケースもあります。


スポーツや外傷によるもの

 半月板損傷や靭帯損傷は、スポーツや転倒などの外傷によって生じます。損傷直後は強い痛みや腫れが出ますが、安静にすると一時的に改善することもあります。しかし放置すると関節内の不安定さが残り、再び損傷を繰り返すリスクが高まります。

筋力不足や姿勢・歩き方の影響

 ひざを支える大腿四頭筋、特に内側広筋が弱くなると、ひざ関節周辺の安定さを崩し負担が集中して痛みにつながります。また、骨盤や足首の歪み、猫背などの姿勢不良もひざの痛みの大きな原因です。普段の歩き方や立ち方が症状を悪化させることも少なくありません。

生活習慣や体重の影響

肥満はひざ関節への大きなリスク要因です。体重が1kg増えると、ひざにはその数倍の負担がかかると言われています。また、日常的に正座をする、片足に重心をかけるといった生活習慣のクセも痛みの要因となります。

エール接骨院でのひざの痛みの治療法

手技療法

 ひざの施術では、まず手技療法で周囲の筋肉をほぐし、硬さを取り除くことで関節の動きをスムーズにしていきます。さらにストレッチを加えることで柔軟性を高め、負担のかかりやすいひざ周囲の筋肉をバランス良く整えます。加えて、距骨調整を取り入れることで足首の動きを改善し、体の連動を使った施術を行うことで膝だけでなく全身の動きがスムーズになるようサポートします。足首から体全体の動きをよくする施術により、再発防止や歩行の改善も期待できます。

物理療法による改善

 ハイボルテージやアキュスコープといった電気療法は、膝の痛みや炎症に対して高い効果が期待できる治療法です。
ハイボルテージは高電圧の刺激を深部まで届けることで、炎症の原因となる部分にアプローチし、痛みを和らげながら筋肉や神経の機能を整えます。

アキュスコープは体内の異常な電気信号を読み取り、必要な微弱電流を流すことで細胞の修復を促し、自然治癒力を高めるのが特徴です。

これらを組み合わせることで炎症を抑制しつつ血流を改善し、リハビリを痛みの少ない状態で進められるため、早期回復につながります。

今日からできるひざのセルフケア

ストレッチ

前の太もものストレッチ 
 太ももの前側を伸ばすストレッチは、うつ伏せまたは立位で行います。立位で行う場合は、壁や椅子に片手でつかまり、反対の手で同側の足首を持ちかかとをお尻に近づけます。このとき腰が反らないように骨盤を軽く後傾させるのがポイントです。大腿四頭筋(太ももの前側)の柔軟性を高める効果があります。左右それぞれ20~30秒を1セットとし、2~3セット繰り返すと効果的です。

ふくらはぎのストレッチ
 ふくらはぎのアキレス腱伸ばしは、壁に両手をつき、片足を前、もう片足を後ろに大きく開きます。後ろ足のかかとを床にしっかりつけ、膝を伸ばしたまま体重を前にかけます。下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)やアキレス腱を伸ばすストレッチで、歩行やジャンプ動作の安定に役立ちます。こちらも20~30秒を1セット、2~3セット行うのが望ましいです。

筋力トレーニング

1. 内側広筋(大腿四頭筋)のトレーニング
目的: 膝の内側の安定性を高め、変形性膝関節症や内側の痛み予防に効果的
方法:
  ・床に仰向けになり、片膝を軽く曲げ、もう片方の膝を伸ばす
  ・膝下にタオルや枕を挟む
  ・膝を押しつぶすように床に押しながら5秒キープ
  ・ゆっくり力を抜く
回数: 左右10回×2~3セット
ポイント: 足首や膝を反らせず、膝の裏側でしっかりタオルを押す感覚を意識

2. スクワット(膝・大腿全体)
目的: 大腿四頭筋、ハムストリング、臀筋をバランスよく鍛える
方法:
  ・足を肩幅に開き、つま先はやや外側に向ける
  ・背筋を伸ばしたまま、膝がつま先より前に出ないように腰をゆっくり落とす
  ・太ももが床と平行になるくらいまで下げ、元に戻る
回数: 10~15回×2セット
ポイント: 膝に痛みがある場合は無理せず浅めに、腰や膝が丸まらないように

3. ブリッジ(臀筋・ハムストリング)
目的: 膝の支持力と歩行時の安定性向上
方法:
  ・仰向けに寝て膝を曲げ、足裏を床につける
  ・腰を持ち上げ、肩から膝まで一直線にする
  ・5秒キープしてゆっくり下ろす
回数: 10~12回×2セット
ポイント: 腰が反らないように、お尻の筋肉を意識して持ち上げる

4. サイドレッグリフト(股関節外側・中臀筋)
目的: O脚傾向や膝の内側に負担がかかる人の予防に有効
方法:
  ・横向きに寝て下の手で頭を支える
  ・上側の脚をまっすぐ上に持ち上げ、ゆっくり下ろす
回数: 左右10回×2セット
ポイント: 足を前後に振らず、股関節から動かす意識

5. カーフレイズ(ふくらはぎ)
目的: 膝の屈伸時に必要な下肢の安定性を高める
方法:
  ・つま先立ちになり、かかとをゆっくり上げ下げする
  ・バランスが不安定な場合は壁や椅子に手を添える
回数: 15回×2~3セット
ポイント: ふくらはぎの筋肉を意識して行い、反動を使わない


まとめ

ひざの痛みには前側・内側・外側・裏側といった場所ごとに特徴があり、その原因も加齢、外傷、筋力不足、生活習慣など多岐にわたります。整骨院での治療や物理療法を活用しつつ、セルフケアを取り入れることで、改善と再発予防が可能です。
「ひざ 痛 原因 治療」というテーマで大切なのは、放置しないこと、そして今日からできることを実践することです。もし痛みが続く場合は、自己判断せず早めに専門家に相談してください。正しい知識と適切なケアで、快適な日常生活を取り戻しましょう。

エール接骨院のご紹介

エール接骨院は名東区藤が丘駅徒歩2分、提携駐車場完備の接骨院です。足の専門施術・距骨調整で、外反母趾や偏平足、姿勢や歪みを改善し肩こり・腰痛・スポーツ障害まで根本改善する整骨院です。

足・脚の不調対応(外反母趾・偏平足・O脚など)

足・脚の不調対応(外反母趾・偏平足・O脚など)

足・脚のトラブル(外反母趾・偏平足・O脚など)を「距骨」という体全体のバランスを司る骨から調整していきます。
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交通事故治療では、むち打ちや打撲などの痛みに対して早期回復を目指し、電気療法や手技療法を用いた専門的な施術を行います。
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この記事を書いた人

エール接骨院 院長江里口隆之

経歴

  • 滋賀大学教育学部卒業
  • 米田柔整専門学校卒業
  • サンマルシェわたなべ接骨院勤務
  • さくらリバース治療院勤務
  • 2009年 独立しエールながくて接骨院開院
    2017年 エール接骨院に改名

資格

  •  柔道整復師(2000年免許取得)

メッセージ

患者さんの健康にエールが送れるように考えて施術しています。しっかりと患者様の痛みや不調に寄り添いますのでどんなことでもご相談ください。

ご予約・お問い合わせ

当院は完全予約制でご案内させていただいております。
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