12歳から18歳の成長期は、身長が大きく伸びる時期であり、骨や筋肉に強い負担がかかります。部活動やスポーツを頑張る子どもたちの中には「ひざが痛い」「かかとがズキズキする」「すねに違和感がある」といった悩みを抱えるケースはよくあります。これらの症状は成長痛と思われがちですが、実際にはスポーツによる使いすぎや、骨や関節のバランスの乱れが関係していることもあります。特に足首の土台である「距骨」が歪むと、体全体のバランスに影響を与え、ひざやすねの痛みに繋がる場合があります。整骨院では、こうした痛みを正しく評価し、成長期に合った治療を行うことが可能です。本コラムでは、成長期の運動による痛みの原因や整骨院での治療方法、さらに自宅でできるセルフケアについて解説していきます。
成長期にひざやすねの痛みが起こる理由
オスグッド病と成長期のひざの痛み

成長期に多い代表的な症状が「オスグッド病」です。これは、太ももの前にある大腿四頭筋が強く引っ張られることで、ひざ下の骨に炎症が起きる状態を指します。ジャンプやダッシュや急に止まる動作が多い競技をしている中学生や高校生によく見られます。成長期は骨が急激に伸びるため、筋肉が硬くなりやすく、その負担がひざに集中しやすいのです。整骨院では、筋肉の緊張を和らげる施術やテーピングでサポートを行います。また、距骨の歪みを調整することで下肢のバランスを改善し、ひざにかかる負担を減らすことも有効です。早めに対応することで部活動を続けながら痛みの軽減を目指すことができます。
シンスプリントとすねの痛み
すねの内側に痛みが出る「シンスプリント」も、成長期の運動選手に多い症状です。主に走る、跳ぶなど繰り返しの動作によって、すねの骨膜に炎症が起きることで痛みが生じます。初期の段階であれば運動を続けつつ整骨院での治療を受けることで回復がみこめます。マッサージやストレッチで筋肉の柔軟性を取り戻すとともに、距骨の歪みを整えることで足全体のバランスが改善されます。放置すると疲労骨折につながるリスクもあるため、違和感の段階で早めに専門家に相談することが大切です。練習量やフォームの見直しも同時に行うことで、再発予防につながります。
かかとの成長痛「セーバー病」
成長期特有のかかとの痛みとして「セーバー病(踵骨骨端症)」があります。これは、かかとの骨がまだ柔らかい時期に、アキレス腱からの強い牽引力によって炎症が起きるものです。特にサッカーやバスケットボールのように走る・止まる動作が多いスポーツで発症しやすいとされています。整骨院では、アキレス腱やふくらはぎの柔軟性を高める施術や、かかとにかかる衝撃を和らげるサポートを行います。距骨のバランスを整えることで体重のかかり方が改善され、痛みの軽減に役立ちます。セルフケアとしては、ふくらはぎや足裏のストレッチを習慣にすることが有効です。
整骨院でできる成長期の痛み治療
筋肉の緊張を和らげる施術
成長期の痛みは、筋肉の硬さが大きく関係しています。整骨院では、マッサージや手技療法を用いて筋肉の柔軟性を取り戻すことを重視します。特に大腿四頭筋やふくらはぎの筋肉は成長期に負担が集中しやすく、硬くなることでひざやかかとに余計なストレスを与えてしまいます。丁寧に筋肉を緩めることで血流が改善し、炎症の回復を助けます。また、部活動を続けながらでも無理のない範囲で治療を行えるように調整するため、運動を休まずに改善を目指せるのも整骨院の強みです。
距骨の歪みを整える重要性
足首にある距骨は、体の土台ともいえる大切な骨です。この距骨がわずかに歪むだけで、ひざやすねへの負担が増え、痛みを引き起こすことがあります。整骨院では、距骨の動きを丁寧にチェックし、必要に応じて矯正を行います。これにより、足全体のバランスが整い、再発しにくい体づくりにつながります。特に成長期は骨や関節が柔らかいため、適切に調整を受けることで身体に良い影響を与えやすいのが特徴です。運動を頑張る子どもたちにとって、距骨のケアは大切なポイントとなります。
テーピングやサポーターでのサポート
成長期の痛みを和らげるために、整骨院ではテーピングやサポーターを活用することもあります。これにより関節や筋肉への負担を軽減し、練習や試合に臨むことが可能になります。特にオスグッド病やシンスプリントでは、患部へのサポートが回復を早める効果を期待できます。さらに、テーピングは姿勢や動作を正しく導く効果もあるため、フォームの改善にも役立ちます。距骨の安定性を高める補助としても有効であり、施術と組み合わせることで総合的なケアが実現します。
成長期の痛みに有効なセルフケア
ストレッチで筋肉の柔軟性を高める
自宅でできるケアとして、ストレッチは非常に有効です。特に大腿四頭筋、ふくらはぎ、足裏のストレッチを毎日行うことで筋肉の柔軟性が保たれ、ひざやかかとへの負担を軽減できます。成長期の子どもは筋肉が硬くなりやすいため、運動前後に行うことが大切です。例えば、壁に手をついてふくらはぎを伸ばすストレッチや、片膝を曲げて太ももの前を伸ばすストレッチなどは手軽にできる方法です。無理をせず、ゆっくり呼吸をしながら行うことがポイントです。
アイシングで炎症を抑える
運動後に痛みが強い場合には、アイシングが効果的です。冷却により炎症を抑え、痛みの悪化を防ぎます。氷嚢や保冷剤をタオルで包み、痛みのある部位に10~15分ほど当てるだけで十分です。ただし、冷やしすぎは逆効果になるため注意が必要です。練習後や試合後の習慣にすると、痛みのコントロールがしやすくなります。整骨院での治療と併用することで、回復をさらに早めることが可能です。特にひざやかかとに繰り返し痛みが出る子どもにはおすすめの方法です。
正しい靴選びと日常の工夫
セルフケアの一環として、日常で履く靴選びも重要です。クッション性のある靴や、自分の足に合ったサイズを選ぶことで、ひざやかかとへの負担を軽減できます。靴底のすり減り方をチェックし、偏りがある場合には早めに交換することも大切です。また、重い荷物を持ちすぎない、長時間の立ちっぱなしを避けるなど日常生活の工夫も効果的です。整骨院で距骨の歪みを整えつつ、日常生活でも負担を減らすことで、成長期特有の痛みを和らげることができます。
まとめ
成長期のひざ・かかと・すねの痛みは、単なる成長痛と片付けられがちですが、実際には運動による負担や距骨の歪みが関係していることが多くあります。整骨院での治療によって筋肉や関節のバランスを整えることは、運動を続けながら症状を軽減するための有効な手段です。また、自宅でできるストレッチやアイシング、正しい靴選びといったセルフケアを組み合わせることで、より快適にスポーツに取り組むことが可能になります。早めの対処と適切なケアで、成長期を元気に乗り越えていきましょう。
エール接骨院のご紹介
エール接骨院は名東区藤が丘駅徒歩2分、提携駐車場完備の接骨院です。足の専門施術・距骨調整で、外反母趾や偏平足、姿勢や歪みを改善し肩こり・腰痛・スポーツ障害まで根本改善する整骨院です。
足・脚の不調対応(外反母趾・偏平足・O脚など)
体の土台を整えることで、下半身の悩みや体全体の不調を改善することができます。
スポーツ障害治療
交通事故治療
この記事を書いた人
エール接骨院 院長江里口隆之

経歴
- 滋賀大学教育学部卒業
- 米田柔整専門学校卒業
- サンマルシェわたなべ接骨院勤務
- さくらリバース治療院勤務
- 2009年 独立しエールながくて接骨院開院
2017年 エール接骨院に改名
資格
- 柔道整復師(2000年免許取得)
メッセージ
患者さんの健康にエールが送れるように考えて施術しています。しっかりと患者様の痛みや不調に寄り添いますのでどんなことでもご相談ください。
ご予約・お問い合わせ
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