足の外くるぶしの下が痛む方へ|考えられる原因と治療の流れ

「歩くと外くるぶしの下が痛い」「足首の外側に違和感があり、運動すると悪化する」―このような経験をされたことはありませんか?
外くるぶしは足首の外側にある骨の出っ張りで、靭帯や腱、関節などが複雑に集まる部位です。そのため負担がかかりやすく、痛みや違和感を訴える方が多くいます。
特にスポーツをしている方や長時間の立ち仕事をしている方は、外くるぶしの下に痛みを抱えるリスクが高まります。放置すると慢性化したり、歩行や日常生活に支障をきたすこともあるため注意が必要です。
本記事では、外くるぶしの下の痛みの原因や放置した場合のリスク、整骨院での治療内容、さらに自宅でできるセルフケアまで幅広く解説します。早めに正しい対応をとることで、快適な生活を取り戻しましょう。

外くるぶしの下の痛みとは?

外くるぶし周辺の仕組み

外くるぶしは「腓骨」という骨の下端部分にあたり、足首の安定性を保つ重要な役割があります。周囲には靭帯(前距腓靭帯・後距腓靭帯など)、腱(長腓骨筋腱、短腓骨筋腱)や関節包が存在し、日常生活やスポーツで大きな負荷がかかる部位です。
この部位に痛みが出ると、歩行時に体重をかけるだけでズキっとしたり、階段の上り下りで違和感を感じるケースも少なくありません。
急な方向転換やジャンプ着地、長時間の立ち仕事であったり、足首を捻る動作が繰り返されることで、外くるぶしの下の組織に炎症や損傷が起こり、痛みへとつながります。


外くるぶしの下が痛くなる主な原因

足首の捻挫による靭帯損傷

もっとも多いのが「足首の捻挫」やその後遺症です。特に内反捻挫(足首を内側にひねるケガ)は外くるぶしの下に負担が集中し、靭帯を損傷します。軽度の捻挫でも正しく治さないと靭帯が緩んだままになり、足首の不安定性や慢性的な痛みにつながります。


腱の炎症(長腓骨筋腱・短腓骨筋腱)

外くるぶしの下を通る長腓骨筋腱や短腓骨筋腱に炎症が起こると、歩行や運動時に鋭い痛みが出ます。
ランナーやジャンプ競技の選手に多く、繰り返しの負担が原因です。

合わない靴や足の使い方のクセ

ヒールの高い靴やクッション性の少ない靴を長時間履くことも原因の一つです。
また、履き古してかかとがすり減った靴を履き続けていたり、外側荷重で歩くクセやO脚傾向がある方は、外くるぶしの下に負担が集中しやすくなります。

放置した場合のリスク

痛みの慢性化と再発リスク

外くるぶしの下の痛みを「そのうち治る」と放置すると、炎症が治りきらず慢性化する恐れがあります。足首は体重を常に支えるため安静が難しく、損傷した靭帯や腱が回復しきらないまま負担を繰り返すことで、慢性的な違和感や痛みに移行しやすいのです。一度慢性化すると、ちょっとした動作でも痛みが再燃し、「クセになる痛み」に変わっていきます。さらに捻挫や腱炎は再発しやすく、繰り返すたびに足首の安定性が失われていきます。その結果、足首が常にグラつく「不安定な関節」となり、日常生活の質を大きく下げてしまいます。


歩行やスポーツへの支障

足首は体の土台であり、歩行やスポーツのあらゆる動作の基盤になります。外くるぶしの下の痛みを放置すると、かばい歩きが習慣化し、正常な動作ができなくなります。その結果、歩くスピードが落ちたり、階段の昇降が辛くなったりと、日常生活に支障が出てきます。特にスポーツでは、ジャンプや方向転換の際に痛みが再発しやすく、思うようにプレーできなくなります。さらに「また痛むのでは」という不安から動作が消極的になり、競技パフォーマンスの低下にも直結します。放置することで、身体的にも精神的にも制限を受けてしまうのです。

膝・腰への二次的負担

外くるぶしの下の痛みを長期間放置すると、足首の不安定さをかばう歩き方になり、全身のバランスに悪影響を及ぼします。例えば、足首の動きが制限されると膝関節や股関節で負担を補おうとするため、膝の痛みや股関節痛が出やすくなります。さらに歩行姿勢の崩れは腰への負荷を増大させ、腰痛の原因になることも少なくありません。つまり足首の痛みを放置することは、局所の問題にとどまらず、全身の不調につながる可能性があるのです。症状を悪化させないためにも、早めに根本原因を治療し、全身のバランスを整えることが大切です。

整骨院で行う治療

距骨調整による足首バランス改善

距骨は足首の中心となる骨で、バランスを司ります。
距骨の位置を整えることで足首の安定性が増し、痛みの改善と再発防止につながります。

物理療法(電気治療・ハイボルテージ)

整骨院では、外くるぶしの下の痛みに対して「物理療法」を取り入れることで、炎症や回復の遅れを改善に導きます。アキュスコープは微弱電流を体に流し、細胞レベルで損傷組織の修復を促進し、自然治癒力を高めることが特徴です。痛みや炎症を和らげながら回復を早めるため、慢性的な痛みにも有効です。一方、ハイボルテージ治療は高電圧の電流を深部にまで届かせ、強い鎮痛効果と即効性を発揮します。炎症を抑えると同時に、血流改善や神経の興奮を抑制し、動きやすい状態を作り出すことが可能です。これらを組み合わせることで、外くるぶしの下の痛みに対し、より根本的かつ効果的な治療が行えます。

テーピング・サポートで安定化

外くるぶしの下の痛みは、足首の不安定さや過度な負担によって再発しやすい部位です。整骨院ではテーピングを用いて足関節を適度に固定し、動きを制限しすぎずに安定性を高めます。これにより、歩行やスポーツ中の負担を軽減し、痛みの悪化や再発を防ぐことができます。特に運動を続けたい方や、仕事で長時間立ち仕事をする方にとって、テーピングやサポーターは強い味方となります。

リハビリ・筋力トレーニング指導

痛みの改善後には、再発予防を目的としたリハビリや筋力トレーニングが重要です。外くるぶしの下に関わる腓骨筋や足首周囲の筋肉を強化することで、足関節の安定性が増し、再び痛みを繰り返すリスクを下げられます。整骨院ではストレッチやバランストレーニングを段階的に指導し、正しいフォームを身につけながら無理なく続けられるようサポートします。また、リハビリを通じて歩行やスポーツ動作の改善を図ることで、足首だけでなく膝や腰への負担も軽減され、長期的な健康維持にもつながります。

今日からできるセルフケア

足首ストレッチと可動域改善

外くるぶしの下の痛みは、足首の動きが硬くなることで動きが制限され悪化しやすいです。
毎日数分でも、アキレス腱伸ばしや足首回しを行い、関節や筋肉の柔軟性を保ちましょう。
特に入浴後など体が温まっているタイミングは、筋肉がほぐれやすく効果的です。
可動域が広がることで歩行や運動時の衝撃を分散でき、再発予防にもつながります。

アイスパックで炎症対策

運動後や立ち仕事の後に痛みや腫れを感じるときは、アイスパックで10〜15分程度冷却するのがおすすめです。
炎症を抑え、組織の回復を助ける効果があります。
ただし冷やしすぎると血流が悪化するため、時間を守ることが大切です。
急性期や痛みが強いときには冷却を、慢性的なだるさや筋肉の張りには温めるケアを選ぶとより効果的です。

靴の見直し・インソール活用

足に合わない靴は、外くるぶしの下の痛みを悪化させる原因となります。
クッション性があり、足首を安定させる靴を選びましょう。
特に踵がしっかり固定されるタイプは、ねじれやぐらつきを防ぎます。
また、市販やオーダーメイドのインソールを活用することで、体重のかかり方を補正し、足首や膝への負担を軽減できます。
日常の靴選びは、痛みの予防に直結する大切なポイントです。

足首周囲の筋トレ

外くるぶしを支える腓骨筋や足首周囲の筋肉を鍛えることで、関節が安定し、痛みの再発防止につながります。
代表的な運動は「タオルギャザー運動」や「片足立ちバランス」。さらに、チューブを使った足首の内外反運動も効果的です。
無理のない範囲から始め、毎日継続することで徐々に足首の安定性が増し、スポーツや日常生活での動きがスムーズになります。

まとめ

外くるぶしの下の痛みは「ちょっとした違和感だから」と放置してしまうと、慢性化や再発、さらには膝や腰への負担につながる恐れがあります。整骨院では、手技療法や距骨調整、電気治療などを組み合わせて根本的な改善を目指します。
自宅でできるセルフケアも大切ですが、自己判断に頼ると回復が遅れたり、症状が悪化することもあります。外くるぶしの下に痛みを感じたら、放置せず早めに専門家に相談することをおすすめします。
正しい治療とケアを行うことで、再発を防ぎ、快適な生活を取り戻すことができます。外くるぶしの下の痛みでお困りの方は、ぜひ当院までご相談ください。

エール接骨院のご紹介

エール接骨院は名東区藤が丘駅徒歩2分、提携駐車場完備の接骨院です。足の専門施術・距骨調整で、外反母趾や偏平足、姿勢や歪みを改善し肩こり・腰痛・スポーツ障害まで根本改善する整骨院です。

足・脚の不調対応(外反母趾・偏平足・O脚など)

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足・脚のトラブル(外反母趾・偏平足・O脚など)を「距骨」という体全体のバランスを司る骨から調整していきます。
体の土台を整えることで、下半身の悩みや体全体の不調を改善することができます。
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野球肩、捻挫、オスグッド、シンスプリントなどといったスポーツ障害にも対応しております。
早期改善を目指し、再発しない体づくりや、スポーツパフォーマンス向上のサポートも行っています。
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交通事故治療では、むち打ちや打撲などの痛みに対して早期回復を目指し、電気療法や手技療法を用いた専門的な施術を行います。
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この記事を書いた人

エール接骨院 院長江里口隆之

経歴

  • 滋賀大学教育学部卒業
  • 米田柔整専門学校卒業
  • サンマルシェわたなべ接骨院勤務
  • さくらリバース治療院勤務
  • 2009年 独立しエールながくて接骨院開院
    2017年 エール接骨院に改名

資格

  •  柔道整復師(2000年免許取得)

メッセージ

患者さんの健康にエールが送れるように考えて施術しています。しっかりと患者様の痛みや不調に寄り添いますのでどんなことでもご相談ください。

ご予約・お問い合わせ

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